【エリクソンの発達課題とは】
人は、生まれてから年をとるまでのあいだに、「その時期ならではの心の成長テーマ」があります。
例えば──
・赤ちゃんのときは、「この世界は安心できる場所なのかな?」という感覚が育つかどうか。
・小さい子どもは、「自分でやってみたい!でも失敗しても大丈夫?」という気持ちと向き合う。
・思春期には、「私は何者?どんな大人になりたい?」と悩んだりする。
それぞれの時期に「心の試練」みたいなものがあって、それをうまく乗り越えると、自分らしく成長していけるという考え方です。
人生は長い冒険みたいなもので、ステージごとに「心のボスキャラ」が出てくる。そのボスを倒すと、ちょっとレベルアップして、次のステージを生きる力が手に入る──そんなイメージです。
この「年齢ごとに向き合う心のテーマ」のことを、心理学者のエリク・エリクソンさんは【発達課題】と呼びました。
幼児期後期の発達課題は「自主性 vs 罪悪感」
3~6歳は、“自分の意思で”何かをしたいという意欲が育つ時期です。
・お手伝いをしたがる
・お友達に「こうしようよ!」と提案する
・ちょっとした“いたずら”をして様子を見る
こういった行動の中には、「自分から動く力=自主性」が隠れています。
このとき、親や大人が
✅ 否定せず受け止めてくれるか
✅ 叱るときも人格ではなく行動を指摘できるか
によって、子どもは「行動すること」に自信を持つようになります。
逆に、頭ごなしに叱られたり、挑戦を止められてばかりいると、
「自分がやりたいと思うことは悪いことなのかな」と感じて、罪悪感を抱きやすくなってしまいます。
親・保護者ができること
子どもの自主性を育てるには、
・「何がしたい?」と問いかける
・「これとこれ、どっちにする?」と選ばせる
・「一緒にやってみよう」と声をかける
など、小さな“決定権”を渡すことがポイントです。
また、「失敗したこと」より「挑戦したこと」に注目することで、子どもは「やってみていいんだ」と感じるようになります。
罪悪感が強くなると、
・「自分の考えを出すのが怖い」
・「何かするたびに怒られる気がする」
・「迷惑かけちゃダメ」と遠慮しがち
こういった傾向は、のちの自己肯定感の低さや自己主張の弱さにつながることもあります。
もちろん“叱ってはいけない”わけではありません。
行動を見て、気持ちに寄り添うことが大切なのです。
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さいごに
3~6歳は「こころのエンジン」が育つ時期。
“こうしてみたい”“あれやってみよう”という気持ちが芽吹いたとき、
「ダメ!」よりも「どうしたかったの?」と関わることで、自主性が育っていきます。子どもにとっての“初めてのリーダー体験”を、温かく見守っていけたらいいですね。
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