「叱っても意味がない」は本当?──できたことに注目し、環境を整える子育てのすすめ

子育てヒント
この記事は約4分で読めます。

【本日のお悩み】
○ついつい声を荒げて叱ってしまう。怒りの感情が爆発してしまう
○「叱らない育児」って、つまりどういうこと?いいの?悪いの?
○叱らない子育ては良くないって聞いたけど、実際どうなの?

お悩み解消ヒント:叱る=怒るではない

「叱る」と「怒る」の違い

まず大前提として、「叱る」と「怒る」は違います。
・【怒る】は、親の感情をぶつけること
【叱る】は、子どもに必要なことを冷静に伝えること
「なんで何回言ってもできないの!」と感情的に怒鳴っても、子どもの脳には「怖い」「混乱する」しか残りません。
それに対して、「ここでは静かにしようね。病院だからね」と落ち着いて伝えるのは、ルールや社会的な行動を教えることになります。
つまり、怒る叱り方には効果がないけれど、伝えるべきことはちゃんと伝えたほうがいいということです。

「叱らない教育」は理想。でも現実的ではないことも

「叱らない教育」という言葉は聞こえはいいかもしれません。
でも、子どもにとってはルールや境界が曖昧になることで、逆に不安になってしまうことも。
たとえば、道路に飛び出そうとしたとき。
親が「自由にさせてあげたい」と止めなければ、子どもは自分の命を守れません。
だから、「ここはダメ」「これをすると人が困る」など、行動の境界を教えることは大切です。
それは決して“叱る”というより、“教える”こと。叱らない=放任ではありません。

 

具体的な方法:できたことに注目して、環境を整える

「できたこと」に注目する

子どもは、注目された行動を繰り返すと言われています。
もし、何か悪さをしたときだけ注目されていたら、「その行動をすればかまってもらえる」と覚えてしまうことも。
だからこそ、日常の中で、できたことにしっかり注目することが大事なんです。
お片付けできたときに「助かるな、ありがとう」
自分から約束を守ったときに「自分でできたね!」
そんな声かけをすることで、子どもは“こうすればいいんだ”と学び、自己肯定感も育ちます。

「叱る前に」環境を整える

とはいえ、何度も同じことを繰り返されると、つい叱ってしまいたくなりますよね。
そんなときこそ見直したいのが、環境の工夫です。
たとえば:
・おもちゃを片付けない → 収納を子どもが使いやすい場所にする(参照:物の住所を決めてわかりやすく。片づけ大作戦!
・時間通りに準備できない → 朝の流れを「見える化」しておく(参照:タイマーを使った切り替えアイデア
・兄弟ゲンカが多い → 一人になれるスペースを確保する(参照:子どもが落ち着ける空間――カームダウンスペースづくり――
こうした「失敗しにくい環境」「成功しやすい仕組み」を作ることで、叱る場面そのものを減らすことができます。

 

お役立ちグッズ紹介

↓モンテッソーリ教育とは、子どもはみんな「自分を育てる力」を持っているという考えで、子どもの「自主性・自立心・探究心」を尊重し、一人ひとりの発達段階に応じた学びをサポートする教育法です。
この本は褒め方・叱り方に着目した内容なので、今日からの声かけに役立ちます。

モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 3歳 〜 12歳 の子ども対象 | 島村華子 | 妊娠・出産・子育て | Kindleストア | Amazon
Amazonで島村華子のモンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 3歳 〜 12歳 の子ども対象。アマゾンならポイント還元本が多数。一度購入いただい...

  

↓無学年制が特徴の、算数に特化した通信教育サービスです。
子ども一人ひとりの学習データを分析し、【学年】ではなく【理解度】で進めていきます。子どもの実力に合わせた内容だからこそ、苦手なところもきっちりフォロー。勉強が楽しくなれば、子どもは自分から勉強を始めます。「勉強しなさい!」の声かけは、もう不要かも。

子どもの自尊心を育みながら学習習慣を身につけられる【RISU算数】

さいごに

「叱っても効果がない」のは、感情的な叱り方が子どもに伝わりにくいから。
でも、「叱らない教育」をそのまま実践するのは、現実的に難しく、時に子どもを不安にさせることもあります。
大事なのは、
・感情的に怒るのではなく、冷静に伝える
・できたことをしっかり認める
・叱る前に、環境を整えておく
こうした視点を持つことで、「叱る必要のない状態」を少しずつ作っていく子育てが可能になります。
叱る・叱らないにとらわれすぎず、子どもの成長を長い目で見守っていけるといいですね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました